Friday, 15 October 2010

No One Belongs Here More Than You

ミランダ・ジュライ。
2006年(だったかな?)に日本で公開された『君とボクの虹色の世界』で
ポストソフィア・コッポラとも評されたアーティスト。

色鮮やかでやわらかい雰囲気の中
一歩間違えば「変な人」というレッテルを貼られてしまうであろう不思議な登場人物たちを
温かい眼差しで映し出した映画『君とボクの虹色の世界』は、確かにわたしたちの日常の物語でした。

当時劇場でこの映画を観た大学生のわたし、” ))<>(( forever” のくだりには失笑していたけど。

それからミランダ・ジュライは「なんだか気になっちゃう」存在になり
たまにwebで" You obviously know what I'm talking about"(パスワードのしかけがナイスすぎる)
をチェックしてはニヤリとしていました。

そして今年。彼女の初めての短編集”No one belongs here more than you"が
やっと日本でも発売されたというではありませんか。

いろんな雑誌の先月号カルチャーページでも紹介されていた『いちばんここに似合う人』。
これは早く読まなければ!と先月リブロまで駆け込んで買ったのに、読み始めたのはつい最近・・。



期待値が高すぎて、読むまでのわくわくをもう少しとっておきたい、
読んだらそこで終わってしまう・・みたいな気分になっていたとかいないとか。いいわけ。
『アムステルダム』を読み終わった後、やっと本棚に並べてあるだけだったこちらの本を読みました。

16の短編からなるこの本。
どの作品の主人公もやっぱりちょっとヘンで、誰かといても寂しくて、
夢に想像、時々いきすぎた妄想の世界を生きています。

「刺して、刺して、刺し続ける。まるで回り続けているこの地球が憎くて殺してやりたいみたいに、
まるでこの星の上でくる日もくる日も独ぼっちで生きていなければならないことに復讐するみたいに。」
(共同パティオ)

「みんなこの世界で自分はひとりぼっちで、
自分以外は全員がすごく愛し合っているような気がしているけれど、でもそうじゃない。
本当はみんな、お互いのことなんか大して好きじゃないのだ。」
(階段の男)


はっとする位たくさんの孤独が書かれているけれど、突拍子もないストーリーだったりするけれど、
やさしいんです。とっても。

だから読み終わったあとにも「ずどーん・・この本痛すぎる・・」とはなりません。
むしろ雨があがったばかりの空にちょっとずつ光が差してくるような、そんな気分になりました。