Sunday, 30 January 2011

Taisho-imagerie world

もうとっくに終わってしまったけれど、松濤美術館ですばらしい展覧会がありました。
去年の暮れに観に行って大興奮し、図録まで買ったのにすっかり記録するのを忘れていたのです・・。
こ ち ら !


大正イマジュリィの世界ーデザインとイラストレーションのモダーンズ!!
入場料たったの300円で、ものすごいものを観させて頂きましたー。

大正から昭和初期におこった日本人の生活様式の変化は美術の歴史の転換期のきっかけとなりました。
それまで美術とは意識されずにいた工芸、建築、マンガ、図案、写真などが
アートとして表舞台に登場したのです。
丁度マスメディアが生まれたこの時代には印刷技術の革新が相次ぎ、それによって
イマジュリィ(仏語が語源、大衆的複製図像を指す)も美術として重要な意味を持つ様になりました。
描かれたものが大量に印刷物として複製されることによって、より多くの人々がデザインされたものを
手に取って楽しむことができるようになったのです。(図録まとめ)


竹下夢二、小林かいちなど大御所のデザインから浮世絵まで。
本当に観ていてわくわくする古き良きデザイン広告や本の装丁がずらーり。

多くの作品を観てまわる間に、またわたしの好きなものは必ずどこかで繋がっている法則を発見しました。

その①橘小夢の作品
細い白黒の線が美しく、どこかに死の雰囲気を感じる・・これは・・これはビアズリー・・?
と思って図録をチェックしたらやはり。橘小夢の全集にある惹句には
「ビアズレイの深刻と鏡花の幻性と歌麿の妖麗」と形容されているそうです。
そうそう、谷崎潤一郎の「人魚の嘆き」の挿絵にも、明らかにビアズリーの影響が見受けられました。
神秘的な美しさと退廃的なムード・・・
ヨーロッパで広まった世紀末芸術は、遠く離れた日本でも大きな影響を与えていたのです。


その②山田伸吉のデザイン
松竹映画のポスターやチラシのデザインをしていた山田伸吉。斬新なタイポグラフィ。
これをみたとき真っ先に
初期のアートワークにおいてロシアアヴァンギャルドの影響を受けていたfranz ferdinand“Take Me Out"のPVと
去年観たロシア構成主義のまなざし展を思い出しました。
色使いといい雰囲気といい、これはまさにアヴァンギャルドからきているのでは。

本当にちょっとしたことでも、こういう繋がりを見つけられると面白いものです。


当時西洋からもたらされた美術様式は上手い具合に日本の美と調和をとりながら
独自の「モダニズム」を形づくりました。
明治維新からの急激な欧化を経て、短くも魅力的な大正時代。前よりずっと自由になれた時代。
当時若者に支持されたベルグソンの言葉「エラン・ヴィタル」が示す生きることへの衝動と特別な想像力を
大正イマジュリィの中にしっかりと見て取る事ができます。
それは
乙女的、耽美的、叙情的、前衛的、デカタンス的・・・色々な要素がつまったおもちゃ箱のようなもので
今を生きるわたしたちにも鮮烈なイメージを与え続けるのです。
時代を切り開き、新しい文化を創り上げた人たちのパワーがそこに。古いものはあたらしい。

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