Sunday, 27 March 2011

HEART BEAT

風がびゅんびゅん吹いていた日に、渋谷区のワタリウム美術館まで「ハートビート展」を観にゆきました。
パスポート制なので一度1000円のパスポートを購入すれば期間中何度でも観にいくことができます。
素敵なシステム。もっとこういう制度の美術館が増えたらいいなーと思う。


私たちのハートビートが聴こえる。――― 時代にキスして。
アイ・ラブ・アート11は、ワタリウム美術館の現代美術コレクションより14人のアーティストの作品に
特別出品として坂本龍一氏の音楽を交え、「ハートビート(鼓動)」をテーマに
「時代のハートビート」「時代のポエム」「無限のリズム」
の3つの章で展覧会を構成し、96点を展示します。
アーティストたちの作品を通し、時代と自身の鼓動に耳を傾けてみて下さい。
(ワタリウム美術館HPより)

「ハートービート展」って、なんだかいいタイトル!!!
そしてアンディ・ウォーホルの作品、"I Love You"(1986)をポスターに使っているところが素敵すぎ。
思わず足を止めずにはいられないようなポスターデザインではありませんか。

わたしは美術のこと、全く詳しくないし、
特に現代アートともなれば作者の意図を読み取ることが出来ずに「???」となることが多々あるけれど
1つの作品をじっと見つめて自分なりに謎解きしながら理解しようとする過程自体は好きです。
例え結論が出なくてもね。


今回のハートビート展、足を運んでみて特に記憶に残っているのは・・・・


*河原 温*
チケットを買って2階へあがれば、すぐ目に飛び込んでくるのは
コンセプチュアル・アートの第一人者、河原温の作品。
キャンパスにただ日付だけが描かれている「日付絵画」や
"I am still alive"と書かれた電報を世界各地から発信する電報シリーズ。
「なにこれ?」と思うのは簡単だけど、どうしてそれが創られたのか考えれば
シンプルな作品が、多くのことを語りかけてきている気がしました。

河原温 "6 JUL. 1984"  (1984)


*ジョナサン・ボロフスキー*
「夢」に関する作品たち。
"I dreamed....."でそれぞれのストーリーが始まります。
夢なだけあって非現実的な内容だけど、
そこには人間・社会への鋭い批判と真理が隠されている気がしてどきっとしてしまった。
彼の「夢をみた」というそのままのタイトルの夢日記本、読んでみたい!!

Jonathan Borofsky ”Gemini GEL, Selected Works"より 


*アンディ・ウォーホル*
言わずと知れたポップアートの巨匠。ケネディ大統領の暗殺事件を題材につくられた
11枚のポートフォリオから成る「フラッシュ」の圧倒的存在感もさることながら、
個人的に今回いちばん好きだなぁと思ったのはこれ。

Andy Warhol "Blue Butterfly Day" (1955)

なんだか彼らしくないハッピーなかわいらしい作品。
ここに書かれている詩は"Nothing Gold Can Stay"で有名なアメリカの詩人ロバート・フロストの
"Blue Butterfly Day"です・・・!

春、青い蝶の日。
さんさんとふりそそぐ、これら空の破片とともに。
翅のうえにあるのは花よりも純粋な色
散り急がなければ、何日間も見せてくれる
花の色よりも。
だがこれらは、歌わずとはいえ舞いあがる花。
そしていま、欲望をのりこえただけ
彼らは風に巻かれて組みひしがれ、
轍が4月のぬかるみを新たに切りとった
ところにしがみつく。


*ルネ・マグリット*
シュルレアリズムを代表する画家マグリット。今回展示されていたのは写真作品でした。
16枚の写真からなるそのタイトルは「たくらみのない情景(The Fidelity of the Images)」。
しかし1枚1枚の写真とそれぞれ個別に付けられたタイトルとを照らし合わせてみれば
思わずニヤッとしてしまいます。
だって、日常を切りとっているはずのその作品はどれも「たくらみがありすぎる情景」だから。
参りました。
René Magritte "GOD ON THE EIGHTS DAY"(1937)


*ジョン・ケージ*
アメリカの作曲家であり詩人・思想家・キノコ収集家(!!!!)のジョン・ケージの作品、
アクリルに文字や図を転写して、それを何枚も重ねたもの。
タイトルは・・・「マルセルについてなにも言いたくない」
John Cage "Not Wanting to Say Anything About Marcel" (1969)

「マルセルについてなにも言いたくない」・・・なんともふてくされたタイトル!
ニューヨークダダの中心人物で20世紀美術に最も影響を与えたと言われる
マルセル・デュシャンが亡くなった翌年に発表されたこの作品。
ジョン・ケージが友人であり芸術家のジャスパー・ジョーンズと今は亡きデュシャンについて語っていたとき
ジャスパー・ジョーンズが"I don't want to say anything about Marcel..."と呟いて、
これがそのまま作品のタイトルとなったそうな。(Norton Simon Museum HPより)
デュシャンがジョン・ケージにどれほど影響を与えていたか考えれば、ストーリーが見えてきませんか。

ジョン・ケージという芸術家は、かの有名な伝説の曲「4分33秒」をつくった人でもあります。
わたしは昔ピアノの先生からこの曲について聞き、ひどく衝撃をうけました。
一応これはピアノ曲なんです。だけど、演奏しないんです。

「第一楽章:休み 第二楽章:休み 第三楽章:休み」

つまり演奏家は舞台にでて、ピアノの前に座り、ひたすら何もせずにただ楽章のおわりを告げるだけ。
(気になる人はyoutubeへGO)

楽器を鳴らさなくても音楽は存在する。
無音も音であり、その間会場に広がる雑音・・・ひそひそ話や咳払い、服が擦れる音なども音楽だということ。
「音楽」「演奏」「静寂」の概念を覆してしまった。

きっとジョン・ケージ自身も面白い人だったんだろうなぁ・・
だって芸術家で作曲家でキノコ収集家だし。(←キノコっていうのが高ポイント)

・・・・・(●´ω`●)?

話が逸れてしまいましたが、ハートビート展は親しみやすい展覧会でした。
ひとつひとつを眺めれば作品へのレスポンスが自分の中に湧きあがります。
アートは鼓動、アートってば生きてる!!


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