Sunday, 3 April 2011

SOMEWHERE

”SOMEWHERE”観てきた!!
公開をあんなにも心待ちにしていたのに、いざ公開されると
「まだ観たくない・・でも観たい・・」という意味不明の葛藤が自分の中に生まれたのは何故でしょう。


舞台はウエストハリウッドに実在し業界人が好んで使用するというホテル、シャトーマーモント。
そのホテルの59号室に住んでいる俳優のジョニーは、
華やかなはずなのにどこか虚しいセレブ生活を送っていました。

ある日、離婚した妻が突然「しばらくの間家を空ける」と言い出したため
母の元で暮らしていた1人娘のクレオがホテルへとやって来て2人は一緒に過ごすことに。
束の間の父と娘の交流を描いた作品です。
(公式サイトには映画のストーリーが最後まで全て書いてある。爆)

黒いフェラーリ、落書きだらけのギブス、パチッと弾けるチューイングガム、
真夜中のジェラード、美味しそうなエッグベネディクト、美味しくなさそうなパスタ・・・


こ の 映 画 す き す ぎ た 。


娘役のエル・ファニングちゃんの透明感といったら!妖精さんですか?


彼女とスティーブン・ドーフはまるで本物の親子のようでした。


ソフィア・コッポラの映画は常にそのサントラのセンスの良さにも注目が集まりますが
この作品でも「選曲すんばらしー!」の一言につきる。
私生活でのパートナー、トーマス・マーズ率いるPhoenixはもちろんのこと
フーファイターズ・エイメリー・グエン姐さん・・
絶対聴いたことのあるあの曲が絶妙に使われています。
中でも一番好きなのはThe Strokes"You Only Lice Once"のデモ版だった"I'll Try Anything Once"。
親子がプールで遊ぶシーンでこの曲が流れて、なんだかそこだけで涙がでそうになったよ。


映画全体を通して台詞も決して多くないし(一番喋っていたのはイタリア人達ではないかと思うほどに)、
家族ものよく見受けられるドラマティックな展開は全くありません。
愛情はあっても、どこかドライで突き放したかんじ。
親子の関係・・特に父と思春期の手前にいる娘を描くっていう点で凄くリアルだったと思う。
それゆえに2人の孤独感がびしびし伝わってきました。


ソフィア・コッポラ自身の思い出ーー幼い頃、父のフランシス・F・コッポラと
シャトーマーモントで過ごした日々をベースに製作したという何ともパーソナルなこの映画。
「バージンスーサイズ」「ロストイントランスレーション」「マリーアントワネット」で
それぞれ異なるアプローチながら主人公の喪失感と孤独を一貫してテーマとしていた監督の原点が
「SOMEWHERE」にあるのではないでしょうか。

個人的に「孤独」や「喪失感」っていうのは本や映画、音楽を楽しむとき、一番惹かれる主題です。
だからわたしはずっとこの監督が好きなのだなぁと思う。

「俺は空っぽだ・・・」

ひろーい空の下、フェラーリが大きな音をたてながらひたすら道を何週もする映画の冒頭シーンと
同じくひろーい空の下、キーも外さないでフェラーリを降り、ジョニーがどこかへ歩いてゆくラストシーン。

くーーーっ!!(川平慈英のように)


もう一度観るわ。