Thursday, 5 January 2012

Restless

今日はこの映画を観ました。『永遠の僕たち』。監督はガス・ヴァン・サント。
ガス・ヴァン・サントと聞けば、わたしは何故か『ミルク』でも『エレファント』でもなく
カート・コバーンの最後の数日を描いた『ラストデイズ』を思い出す・・・。
シネマライズで観た、あの美しく果てしなくもやもや〜っとした感じの映画、
いい意味でも悪い意味でも、わたしは一生忘れないよ!!


両親を交通事故で無くし、自らも3分間の臨死体験をしたイーノック。
親の死後すっかりふさぎこみ、元日本兵の幽霊ヒロシにだけ心を開いています。
高校にも行かず、まるで死の存在を確かめるかのように
他人のお葬式へと勝手に顔を出す日々を送っていた彼は
ある日そこでアナベルという余命三ヶ月の美しい女の子と知り合いに。
ぎこちなくも互いに惹かれ合いデートを重ねる2人ですが、「その時」は確実に近づいていて・・・。


余命幾許もない相手とのラブストーリーというのは映画に限らずドラマや本でもありふれています。
はっきり言ってわたしはこの手のお話が大の苦手で、特に観たいと思わない。
だって話の展開はわかりきっているし、最後には絶対に泣かされてしまうんだもの!
映画の作り手が「どうぞここで泣いてください」って言っているようなお決まりの場面で
まざまざと泣いてしまうなんて、そんなの悔しい。えぇ、わたしひねくれ者ですから。

なのでこの映画のあらすじを見たとき、全く興味がわかなかったのですが
幽霊役の加瀬亮(←ファン)の存在と、ミアちゃん&ヘンリーくんのキュート具合に心が動き
twitterでも何人かの素敵なフォロワーさんが観たと仰ってたので
わたしも「やっぱ観てみよう」と思うに至ったのでした。

結果。

「この前は映画を観てもないのに勝手な先入観で色々と判断してごめんなさい」と謝りたくなりましたよ。
(誰に)

ものすごーく透明な水に、光が当たってきらきら乱反射しているような映画だった!

お決まりのストーリーラインにのっかりながらも、お涙頂戴な過剰演出がほとんど無く
爽やかな青春物語になっていたので大変好感が持てました。
死に向き合った若者の生が輝いてる。
この映画は、主人公の2人が多感な十代であることに最大の意味があるのです。

アニーを演じたミアちゃんがとにかくかわいい。
死の影が迫っているということを微塵も感じさせないほど生命力に溢れていて眩しいのです。
ヘンリー・ホッパーくんは、今のわたしがもしも高校生だったら
きっと手帳に彼の切り抜きを貼ってただろうな、と想像してしまう位スイートな男の子なのですが
時たま見せる「キッ!」とした表情が
2010年に亡くなったお父上のデニス・ホッパーに似ていておぉぉと思いました。
映画のエンドロールで"in memory of Dennis Hopper"と出ていたし、
きっとヘンリーくんにとってこの作品は特別な意味を持つものとなったのでしょう。

そんな2人のハロウィンコスチュームには「ベストな衣装で賞」をあげたい!(そんなんあるの)


日本人としては加瀬さんの好演も嬉しい限りです。
始めは、主人公の友達が日本人の元特攻隊幽霊であるという突拍子も無い設定に
「主人公が、周りには見えない幽霊にしか心を開かないというのはいいとして
その幽霊が、日本人の、しかも元特攻隊員である必要はあるのだろうか・・・?」
と思ったのですが、映画の最後で「なるほどーそういうことね!」と。
ヒロシが好きな人に渡せなかった手紙を朗読してるところで、思わずほろり。
まさかアニーの死の場面でなく、ヒロシによって泣かされるとは予想外・・・。ヒロシよかったよ!


これはひとりの少年の再生を描いたメルヘン。
映画の最後でみせる、イーノックの表情がとっても印象的。きっともう、彼は大丈夫。