Wednesday, 11 January 2012

Welcome to the Dollhouse

どーしようもない映画を観ました。"Welcome to the dollhouse"
わたしの大好きなショパンのピアノワルツop 69 No.1から始まる、悲惨なブラックコメディです。


分厚いレンズの眼鏡をかけ、いつもヘンな服を身に纏っている女の子ドーン。
勉強ができるわけでもなければ何か特技があるわけでもなく、限りなくダサい13歳。
生徒からは「レズ」「ブス」と罵られ、何故だか先生にまで嫌われる、
そんな悲惨な学校生活を送っています。
家に帰れば帰ったで、母は可愛い妹ばかりひいきし父はドーンに無関心、オタクの兄には疎まれ・・・
家の庭にあるボロボロの小屋で"Special People's Club"なるクラブを設立し、ひたすら現実逃避する毎日。

そんな彼女がある日
オタクな兄のイケてないバンドに突如加入したイケメン高校生スティーブに一目惚れ。
そしていじめっ子のブランドンからはいきなりキスされる。

今までとは違う日常。さぁ、彼女の毎日は一体どう変わってゆくのか?

という話なのだけれども・・・
結局のところは何も変わらないのです。(あっ言っちゃった)

『アグリーベティ』のベティのように
「多少可愛くなくたって持ち前のガッツと知性で周囲を変えてゆく」みたいな展開は全く無いし
『グリー』のメンバーみたいに
「いじめられたって負け犬だって、僕らには歌がある!さぁ歌おう!」みたいな特技もパワーもない。
また13歳だしね。

人気のない生徒がある出来事をきっかけに突然学内の人気者に!
なんてこと、この映画では起こらないのです。ここが恐ろしい程に現実的。
やり場のない怒りを何処にぶつける事もできず彼女の性格は日に日に歪んでゆくばかり。
唯一の友達だったいじめられっこの男の子に「お前なんかと一緒にするな!このホモ!」と言い放ったり
妹ミッシーの大切にしている人形の首をノコギリでギコギコしたり。(ひぃぃ)

ここまでのひねくれガールぶりじゃあ、きっと高校デビューも見込めない。
そんな性格にならざるを得ない環境にいるってことが非常に問題なのだけど。

それでも彼女といじめっこブランドンのシーンはとてもよかったです。
ブランドンも結局は学校の「クールな人気者」的存在ではなかったってこと。
せっかく仲良くなれそうだったのに、彼女はここでもトンデモ発言をしてしまう。とほほ。

ドーンよ・・・。

中学生には、意味不明な事、恥ずかしい事、激しい自己主張をたくさんたくさんやってのける特権がある!
そうして人は大人になるのだ!とわたしは思っているのだけれど
このお話の主人公ドーンには13歳にして既に末期感が漂っていてひたすらに可哀想。
そして、可哀想すぎて酷すぎて、仕舞いにはもう笑うしかないよ・・・そんな映画です。
ソーラ・バーチ&ヨハンソン嬢の「ゴーストワールド」中学生版、といった感じでしょうか。

「お前Special Peopleがどういう意味か分ってんの?」

うぅぅ。イタい。

ちなみに、『ドールハウス』の後に撮られた同監督の『終わらない物語 アビバの場合』という作品、
主人公のアビバはドーンのイトコという設定。
そしてその映画の中で「ドーンは自ら命を絶った」という後日談が語られているらしいです。
とことん容赦ないな・・・本当に・・・。


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