Wednesday, 21 November 2012

Tonight You are Mine/One Night One Love

もう一度なんて言わず、飽きるまで見返し続けたい!!

最近観た映画の中で一番わたし好みだった作品。
うぅぅぅぅぅぅぅ。(声にならない声)



日本では『ワンナイトワンラブ』というちょっと恥ずかしいタイトルが付いているこの作品、
原題も"You Instead/Tonight You’re Mine"なのでどっちもどっちなのですが。
もしもあなたが音楽好きで、野外フェスで感じる高揚感を知っていて、ついでに少女マンガも好きならば
絶対に、絶対に、絶対にこの映画が気に入るはずである!


スコットランド最大級の夏フェスT in the Parkに出演するため会場入りした人気絶頂のアーティストアダム。
彼は些細なことから新人のガールズバンドと舞台裏で大げんかを始めてしまいます。
車を揺らし取っ組み合い寸前にまでヒートアップしたアダムとDirty Pinksのボーカルモレロ・・・
そこへ突然謎の黒人男性がやって来て
「夢を与える存在のミュージシャン同士がケンカしなさんな」
と、2人を手錠で繋いでしまうのです。
(何故彼が手錠を持っていたのかなんて野暮なことは疑問に思わないようにしましょう。)

あの手この手で手錠を外そうと試みるもその都度失敗に終わるアダムとモレロ。
悲嘆にくれお互いを罵倒しあうその間にもバンドの出演時間は刻一刻と近づいてくる。
この2人は、ライブは、一体どうなっちゃうのよー!

・・・・

2010年にスコットランドで開催された実際のT in the Parkが舞台のこの映画。
そう、俳優さんと撮影クルーはフェスの開催期間であったたったの5日間、
フェス会場に寝泊まりして本物のミュージシャンのライブを背景にしながらこの映画を完成させたのでした。
劇中にはGOSSIPやCarvin Harrisのハイボルテージなパフォーマンスシーンも登場しておりますし
スコットランドはグラスゴー出身のJo Mangoのしっとりとした歌声は本当に素晴らしくて
帰宅してから思わずitunesで彼女のアルバムを買ってしまったほど。
音が、舞台が、熱気が、全て本物。
だから映画が上映されていた80分間だけ、夜の渋谷にいながら、
2010年のT in the Parkに紛れ込んでしまったような気分に陥りました。
手錠に繋がれたままのアダムがモレロの参加するDirty Pinksのライブで即興演奏するシーンは
紛れもなくこの映画のハイライトでありましたよ。鳥肌たっちゃったもんね。


この映画の音楽監督はThe Vaselinesのユージン・ケリー(!)で
彼がアダムの所属する架空のデュオThe Makesの楽曲を全て担当したそうなのですが
Vaselinesのオルタナロックサウンドはどこへやら
The Makesの音楽はMGMTやFoster the Peopleを彷彿とさせるエレクトロポップなもので
わたしはちょっと・・・いやかなり驚いてしまいましたよ。
きっとこの頃の音楽の流行を考えてのことなのでしょうね。
ロックスター風な出で立ちのアダムと正反対に、彼の相方のタイコ君はメガネをかけた文化系で
映画冒頭「この人MGMTのベンっぽい!」なんて思ったのだけど、結果その通りであった。


モテモテでウーマナイザー呼ばわりされる主人公のアダムを演じていたルーク・トレダウェイは
なんとまぁ伝説の(←)結合体双生児ロックバンドムービー『ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド』で
主役のバリーを演じていた男の子と同一人物であったと後から知って
言いようも無いくらいに納得したし嬉しかった。
『ブラザーズ〜』はわたしの大好きな映画の1つだったから。
歌の上手さはそのままに、ずるい位いけめんに成長しておられたのですね、ルークさん・・・。



この映画は確実にわたしの大好きな作品となりました。
ちょっぴりエンディングは"Corny"だった気がするけれど、そこも含めて
わたしにとってこの映画は素晴らしくすてきなおとぎ話でしたよーう!

「本物の中にある架空のもの」
「手錠に繋がれてはじまる恋」


フジロックやサマソニに参加したことがある方ならば少なからずご存知のはずです。
夏フェスに「ありえない」の5文字は存在しないのだということを。