Tuesday, 15 September 2015

The Waves of the Sea Help Me Get Back to Me

マレーシアのランテンガ島へ行ってきました。

8月上旬のうだるような暑さの中、終わらない仕事を抱えつつ、現実逃避をするように
東南アジア方面にある「人が少なくて、静かで、海が綺麗な場所」を探していたら
ふと目に入ってきたのはランテンガ島の情報。
今までその名前すら聞いたことがなかったというのに、
それからはまるで島に呼ばれているかのように、あれよあれよという間に旅行の段取りが整い
気付けばもう、出発の日を迎えていたのでした。

クアラルンプールからクアラトレンガヌという場所まで飛行機で移動し、
小さなボートに乗り換えてひたすらに海の上を進みます。
きっと20分もボートに乗っていればで島が見えてくるのだろうと予想していたのですが、
曇り空も手伝ってか、進めど進めど、視界の先に広がるのはただ海の果て。

「まだ着かないんだね〜」なんて、表面では平静を装いながらも
一体わたしは今どこにいて、どこへ向かっているのだ?
このまま島にたどり着けないで、遭難するってこともあるかも?
ボートが転覆したらどうしよう、わたし泳げないんだけど?
と、心がざわつきはじめ、なぜか頭の中では、小学生のとき初めて出場したピアノコンクールの課題曲だった
ブルグミュラー25曲の練習曲の「心配」がリピートし始める始末。

神様、わたし、海は怖いところだって、親に言われて育ったんです・・・。

それから数十分。

わたしは叫んで、安心と感動と太陽の眩しさを、心の底からお祝いしたいと思いました。
目の前に広がった景色が、この世のものとは思えないくらいに美しかったから。

頭の中のBGMは
ブルグミュラー「心配」から一気にベートーヴェンの第九「歓喜の歌」へ。
わたしってば、こんなにも素敵な場所へホリデイに来たんだ!

ボートを降りて、いよいよランテンガ島へ上陸。
クアラトレンガヌからずーっと曇り空だったのに、
この島の上空だけは透きとおるほどに晴れ渡っています。

自然のままの風景。
この島はレダン島の近くに位置しているのですが、
開発されてリゾート地の代名詞となったレダン島よりも
海の透明度はこちらの方が、ずっとずっと高いのだそうです

この島には3棟だけ、ホテルがあるのですが
今回宿泊したのはその中のひとつ、D'Coconut Lagoonというヴィラです。
決して至れり尽くせりのお部屋ではありませんが、離島だということを考えれば十分満足できるファシリティ。
部屋からビーチまで直結しているので、ベッドから徒歩10秒でもう海です。

ヴィラの中には立派なプールも。
わたしは今回このプールでひたすら犬かきの練習をさせられることとなったのですが
その結果、なんとなーく泳げるようになりました!奇跡!!

この場所がココナッツ・ラグーンと呼ばれるその由縁。
青々として、どこまでも伸びてゆきそうなココナッツの木たち。
手入れされていないもの、そのものの美しさがそこにはありました。

ごはんは毎食ビュッフェ式。
この島にはスーパーやカフェ、小さな売店すら建っていないので
みんな毎回このビュッフェでたくさん食べ、お腹を満たします。

わたしのご飯を狙って、椅子のうえに飛び乗ってきた猫さん。
レセプションで働いている男の子の飼い猫です。
必殺の上目遣いがかわいい・・・。

真っ赤っかに日焼けしたみみこ、ランテンガ島はココナッツ・ラグーンのまんなかで叫ぶ。
「またこの島に帰ってきたいよーー!」
「日本に帰りたくないよーー!」

珊瑚のかけらと、もう咲く時期を終えて地上に落ちてきた、南国に咲くお花のめしべ。
珊瑚のかけらは動物の骨のようにも見えます。

ココナッツ・ラグーンの裏山を7分くらい登ってゆくと、驚く程に美しい、タートル・ベイと呼ばれる場所へ到着しました。
ここでシュノーケリングをすると、ウミガメに会う事ができるのだそう!
人の少ない小さな島の裏手にあるこの場所は、いつ来てもプライベートビーチ状態でした。

ビーチに大きなバスタオルを敷き、その上に寝転がって
大好きなジャネット・ウィンターソンの『灯台守りの話』を読みました。
海の香りのする物語をを異国の海辺で読むことの贅沢。

海沿いの大きな岩の上にのぼり、涼を得る夕方。
島には海とホテルだけ、カフェもショッピングモールもないこの場所では
大自然の素晴らしさを肌で感じ、自分も自然にかえることができます。


プールでの犬かき特訓とあわせて、今回は海に浮くことも覚えました。
すうっと身体の力を抜いて、海に身をまかせ、ぷかぷかと波のうえに浮かぶことの楽しさといったら。
日頃のストレスや心配事が水に溶け出して流れてゆく感覚。海って、自然って、最高すぎる。

お化粧もせず、頭をからっぽにして、ゆっくりと過ごした2泊3日
何もない贅沢って、こういうこと!