Monday, 29 May 2017

Celestial Wives of the Meadow Mari

フォークロア好きなら、恋に落ちずにはいられない映画に出会いました。

『神聖なる一族24人の娘たち』

85ある連邦構成主体のうち22が共和国として独自の言葉や憲法を持つことを許されている、
広大なロシア連邦。
この映画は、モスクワから電車で約16時間、ロシア西部のヴォルガ川沿いに位置する、マリ・エル共和国が舞台です。

文明社会の中で、自然崇拝や魔術といった民族文化を継承し続けるマリ・エル共和国の人々。
主人公はそこに住む24人の女性たち。
オロプチー、オシュヴィーカ、オヴロシ、オシャニャク・・・
皆の名前がOから始まる彼女たちによって綴られた、神秘的かつ滑稽で摩訶不思議な物語に
すっかり心を奪われてしまいました。


ある女性は風になり、ある女性は森の精霊に呪いをかけられ、
ある女性は恋まじないのコイン投げに泣き、
ある女性はキノコ狩りにまだ見ぬ結婚相手の妄想を膨らませ、
ある女性は男達の亡霊を見て、踊る。

きらきら光る美しい四季の様子を背景に、
万華鏡のように華やかな民族衣装を身に纏った女たちはのびやかに今日を生きる。

寓話のような、ファンタジーのような世界観から見えてくるのは
何百年も前から受け継がれ、今も変わらずただそこにある、人々の「性」と「日常」です。

恋と性愛と悲哀と笑いの間を行き来する24のオムニバス形式から一転、
女性達の眩しい笑顔と唐突なメッセージが一気にスパークするラストシーンに
多少置いてけぼりをくらった気分になりながらも、
後々考えたら、あぁそういうことだよなぁと妙に合点がいきました。

だって、争いごとのなかにあっては、わたしたちは生を謳歌できないのだから。

そう。

世界に、平和を!